介護を考え始めた時、「地域包括支援センター」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、どう活用していけばいいかわからない方も多いと思います。
そこで、今回は地域包括支援センターの業務内容や、介護を考え始めた際の上手な使い方について解説していきます。
地域包括支援センターを上手に活用することができれば、自分がやるべきことの道筋が見え、介護が始まった時にも慌てることなく対応ができ、心の負担も軽くなることでしょう。
地域包括支援センターとは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える
「総合相談窓口」です。
専門知識を持った職員さんが、高齢者が住み慣れた地域で生活できるように介護サービスや介護予防サービス、保健福祉サービス、日常生活支援などの相談に応じてくれたり、介護保険の申請相談窓口も担っています。
介護保険については、また別記事で紹介していきます。
各市町村が設置主体で、自治体から委託され、社会福祉法人や社会福祉協議会、民間企業などが運営しているケースもあり、人口2~3万人の日常生活圏域(多くの場合、各中学校区域)を1つの地域包括支援センターが担当しています。
自分のお住まいの地域で相談してみてくださいね!
岡崎市の場合、20か所あるので、お近くのところに一度相談してみてくださいね!
利用条件は?
地域包括支援センターは、対象地域に住んでいる65歳以上の高齢者、またはその支援のための活動に関わっている方(ご家族など)が利用できるようになっています。
ただ1点注意が必要なのは、支援や介護が必要な方と、相談したい方が離れて暮らしている場合です。
離れて暮らす親について家族が相談したい場合は、支援対象者となる親が住んでいる場所の地域包括支援センターに問い合わせるようにしましょう。
地域包括支援センターは地域の高齢者を支えるために「介護予防ケアマネジメント」「総合相談」「包括的・継続的ケアマネジメント」「権利擁護」の4つの業務を行っています。
1.介護予防ケアマネジメント
要支援と認定された人や、支援や介護が必要となる可能性が高い人を対象に、身体状況の悪化を防ぎ、高齢者自身が自立した生活が継続できるように介護予防を目的とした支援を行います。
具体的には、
要支援認定を受けた高齢者に対する介護予防ケアプランの作成や、
以下の項目についての状況の把握、課題の分析を行います。
・歩行の状態や交通機関を使えるかなどの移動範囲・移動能力 ・家庭生活を含む日常生活の状態 ・社会参加、対人関係、コミュニケーション ・健康管理・精神面(うつ、認知症等)
その上で、近い将来介護状態になる恐れがある高齢者に「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能向上」「閉じこもり予防」「認知機能低下予防」「うつ予防」などの介護予防サービスを紹介などをし、介護予防ケアの参加を促しています。
2.総合相談
高齢者のこれからの介護について、各種相談に幅広く総合的に対応してくれます。
抱え込まず、まず相談してみることが介護負担を軽減させる第一歩なので、ぜひご相談してみてください。ご相談に応じて、必要なサービスや制度を紹介をしてくれるので、解決に導いてくれますよ。
3.権利擁護(アドボカシー)
高齢者や要介護者の方が安心して生活できるように、その方が持つさまざまな権利を守ります。
例えば、判断能力の低下により金銭管理ができなくなった高齢者に、日常生活での困りごとや、外部からの金銭的搾取や詐欺(オレオレ詐欺など)から身を守るための成年後見制度の活用をサポートしたり、虐待被害の対応、防止、早期発見を行ったりと、高齢者の権利を守る取り組みなどをしています。
4.包括的・継続的ケアマネジメント
高齢者にとって暮らしやすい地域になるように、
お住まいの地域全体の医療・保健・介護分野の専門家や、地域住民の幅広いネットワークをつくり、そこで暮らす高齢者の課題解決や調整などをしています。
担当のケアマネジャーへの個別相談、支援困難事例等への指導・アドバイスなど、自立支援型ケアマネジメントの支援を行ってくれます。
家族以外でも相談できる(地域の目で高齢者に手助けを)
担当地域に住んでいる高齢者自身からの相談はもちろん、その高齢者について気になることがあれば、ご家族や友人、近所の方からの相談も受け付けています。
是非お住まいの地域のおじいちゃんおばあちゃんで『あれ!?最近おかしいな』など疑問に思うことがあれば、是非相談してあげて問題を事前に防止できる地域づくりをしてほしいです。
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離れたところに住んでるため、介護できないというご相談 一人暮らしをしていたおばあさんが転倒して骨折しました。 搬送された病院で手術を受けリハビリを経て退院できることになったが、後遺症などもあり、一人暮らしのおばあさんは自力で生活するのが困難になってしまい、離れたところに住む息子さんがいるが、介護ができる距離ではないため、地域包括支援センターに電話で相談した。 相談することで・・・地域包括支援センター相談したことにより、訪問介護による家事支援やリハビリを兼ねてデイサービスを利用する提案を受け、介護保険申請をすることにより、介護不安がなくなった。
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介護が必要になり、2世帯住宅を建てて引っ越してきたが、友達もいなく引きこもり状態からうつ状態になってしまった。 これまでは、友人達とカラオケに行ったりして楽しく過ごしていたのに、転居してからは親しい友人もなく、日中の息子さんご夫婦は仕事で不在などで自宅に一人でこもりがちな生活になってしまい、寂しさから鬱状態になってしまった。心配した息子さんが地域包括支援センターに相談。 相談することで・・・地域包括支援センターからは老人会の案内や、近所の地区センターや公民館で行っているカラオケ教室の紹介を受け、親しいお友達ができ、生活にハリが戻り笑顔で過ごす時間が多くなって安心した。
など様々な問題に親切に相談に乗っていただけるので、抱え込まず、相談をしてみてくださいね!
もしご自身の包括支援センターがどこかわからない場合は、
ヤフーやグーグルで
『〇〇市 包括支援センター』で検索してみてくださいね!
〇〇にはご自身の市区町村の地名を入力してください。
現在、コロナなどでいきなり相談に行くのではなく、まずは電話相談の上、包括支援センターに行くようにしましょう。
下記に福車屋の近くの地域の地域包括支援センターをまとめてみましたので、クリックいただくと一覧が表示されます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも為になる情報を発信できてればいいなと思います。
介護生活は、まずはいろいろなところに相談してみるのが、負担軽減につながるので、抱え込まずいろいろとご相談をしてみてくださいね!
福車屋では、通院などで車いすのまま乗車可能な介護福祉レンタカーサービスや、今年から開始した定額レンタルサービスのちょいのりなどのサービス提供をしています。
日々、少しでも地域住民の方の介護負担が軽減できるようにいろいろと模索中です。
こんなサービスあったらうれしいななどお気軽におっしゃってくださいね!
できることはやらせていただきます!!
皆さんもコロナに負けるな!
福祉車両専門店 福車屋